13年に亡くなった大相撲の横綱大鵬の孫、納谷幸男(23)が、豪快な勝利でプロレスデビューを飾った。14日、リアルジャパンプロレスの東京・後楽園大会の第5試合に登場。父で元関脇貴闘力の14年のプロレスデビュー戦の相手も務めた雷神矢口と対戦した。

 開始早々、強烈な右キックを見舞って観客を驚かせたが、場外に連れ込まれ、矢口のセコンドも加わった“集団リンチ”に遭った。有刺鉄線ボードにたたきつけられ、有刺鉄線バットで殴られた。さらに毒霧攻撃も浴び、いきなり流血するピンチ。それでもリングに戻ると、強烈なキックやのど輪、初代タイガーマスク直伝のフライングクロスチョップで反撃。最後はランニングニーリフトから片エビ固めで、5分58秒、勝負を決めた。

 「緊張しすぎて記憶もあいまいだけど、自分の中でいい動きができた。毒霧、バットはきつかったですね」と振り返った。13年3月の入団から4年以上かけてたどりついたデビュー戦。会場では父貴闘力ら家族全員が観戦。祖父の遺影もデビュー戦を見つめていた。「遺影に力をもらいました」と納谷。試合前、200センチ、135キロとサイズが公式発表された。「日本のレスラーにない高さを生かしたレスラーになっていきたい」と上気した顔で言った。【桝田朗】