3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(35=カザフスタン)と挑戦者の元2階級制覇王者サウル・カネロ・アルバレス(27=メキシコ)で争われ、引き分けに終わった「ミドル級頂上決戦」について、テレビ観戦したWBA同級1位村田諒太(31=帝拳)は「舞台は特別ですが、実力が抜きんでているかというとそうでもないというのが感想」と述べた。

 採点については115-113でアルバレス。「クエスチョン(がつく)ラウンドだらけ。おまけでカネロというのが多かった」と振り返った。ラウンドの開始1分は攻勢に仕掛け、残り2分は守勢に回るアルバレスと、ラウンド全般を通してプレッシャーをかけ続けるゴロフキンで、どちらを優勢と取るかは判断の難しいところだった。

 ただ、17戦連続KO防衛が止まる判定勝ちとなった3月の前戦に続き、今回は引き分けと成績が「下降」するゴロフキンについては、「下っていると思っている」ときっぱり。「だからカネロも受けたと思う。魔法は解けている」と実感を述べた。

 自身は10月22日にWBA世界ミドル級タイトルマッチ(両国国技館)で王者アッサン・エンダム(フランス)と再戦が待つ。「どこがゴールと決めないで、1戦1戦やるしかない。立ち止まってられないですね」と話した。