プロレスラー大仁田厚(59)が2日、都内の闘道館で会見を開き、31日に後楽園ホールで行われる「さよなら大仁田、さよなら電流爆破 大仁田厚ファイナルツアー」で引退することを改めて強調した。

 その上で、超花火プロレスの工藤めぐみエクスプロージョンプリンセス(48)から、引退から3日後の11月3日に神奈川・川崎球場跡地に近い「カルッツかわさき」に電流爆破マッチの舞台を用意したと直訴された件について、同大会に出場した場合は10・31引退興行のチケットを購入したファンに、全額返金する考えを明らかにした。

 大仁田は、一部が工藤の直訴の件を報じて以降、10・31後楽園大会のチケットの販売分から100枚、キャンセルが出たと明かした。引退を信じ、チケットを購入したファンから、苦情の電話も殺到したという。大仁田は「2万円の席なんかは、受け付けて数秒で売れていますから…。(引退への)ファンの思い入れも強い。風評被害だよ」と苦笑い。「31日に大仁田は辞めるということを、きちんとしたい」と、全額返金を決意した意図を明かした。

 その上で、全日本プロレスで1974年(昭49)4月14日にデビューして佐藤昭雄と対戦し、師匠のジャイアント馬場さんに引退勧告されて85年1月3日に最初の引退式を行った、後楽園ホールで引退することが自らのケジメだと強調。「最後って言っても信じられないのが大仁田厚…でも、後楽園ホールは俺の青春。最初の引退の時、駐車場で体に空いた風穴を、すきま風が通る感じがした。晴れ晴れと駐車場を去りたい。後楽園ホールが最後じゃなければ全額、返金するつもりです」と神妙な面持ちで語った。

 大仁田は電流爆破マッチは、29日に名古屋国際会議場で開催する「大仁田厚 最後の電流爆破 ONITA FINAL」で封印すると明言している。また31日のカードは、10日に発表する。【村上幸将】