W-1クルーザーディビジョン・チャンピオンシップの前哨戦となった王者吉岡世起(29)組と、挑戦者土方隆司(39)組のタッグ戦は、土方組が勝利した。5日の後楽園大会で王座防衛を果たした吉岡に、挑戦状をたたきつけた土方は、カズ・ハヤシと組んで、吉岡組に挑戦。ともに先発で出てくると、激しいキック合戦を展開した。土方がハイキックを吉岡の側頭部に決めると、吉岡はスイング式DDTで応戦。両者譲らぬ大激戦となったが、最後は土方が吉岡の相棒、頓所隼に、ランニング・ジャンピングハイキックから変形フィッシャーマンズバスターを決め、12分7秒に勝利。12月10日、後楽園大会での王座挑戦に弾みをつけた。

 現在は、狭山市議会議員とレスラーの二足のわらじで活躍中の土方は「昭和の最後の方で生きたオレらが一生懸命プロレスをやってきた。吉岡はいいチャンピオン、いい選手だと思いますが、それだけで勝てないのがプロレスなんで」と、ベルト奪取に自信を見せた。一方、岡山大薬学部出身で薬剤師の資格を持つ吉岡は「土方さんは議員をやって、そんなにプロレスやってないでしょ? そんな人にこのベルトは渡せない。後楽園でやってやりますよ」と王者の意地を見せた。