杉浦貴(47)がGHCヘビー級王座最多の4度目の戴冠を果たした。メインで3度目の防衛を目指した拳王(33)に挑戦。強烈な張り手やハイキックから何度も立ち上がった。五輪スラムやキック攻撃など、なかなか倒せない拳王に、最後は27分36秒、奥の手の回転式フロントネックロックで失神させレフェリーストップ勝ちした。

 2度目の防衛を果たした拳王の「丸藤、杉浦の時代は終わった」の言葉に反発し、挑戦を表明。勢いのある拳王の技を受けきり、ノアに新たな歴史を刻んだ。杉浦は「記憶がないくらい張り手や蹴りを何発も受けた。あらためて組んでも戦っても拳王はいい選手だと思った。戦って良かった。ありがとう。(拳王は新時代をつくると言ったが)だから、オレがこれから時代をつくる」と力強く言った。

 リング上では、7年前の3月11日に起きた東日本大震災に触れ「あれから7年立つけど、当たり前のように暮らして、みんなの前でプロレスができることを感謝しています」と観客に語りかけた。ノアでは、試合前の午後3時55分に、選手全員と観客が黙とうをささげた。