ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が標的とする最強王者の最新試合を分析した。

 6日(現地時間5日)、米カリフォルニア州で行われた20連続防衛を日本から観戦。WBA同級12位、WBCスーパーウエルター級1位バネス・マルチロシャン(32=アルメニア・米国)に2回1分53秒KO勝ちをおさめた展開に、「自分が戦う前提で試合を見るようになり、良いところ悪いところが見えるようになった」とコメント。「パンチに対する反応に限って言えば若干の衰えは隠せない。やるべきことはゴロフキンのあの強打をもらわないことに集中して戦い続けること」と続けた。

 この日のゴロフキンは「様子をみた」という1回に、挑戦者のパンチを被弾する場面があった。「本気になった」という2回にロー右アッパーでぐらつかせ、右オーバーハンド、左フック、右ストレート、左フックと的確な連打で仕留めた。2試合連続で判定決着が続いていたため、最盛期は過ぎたという見立てもある中で、村田はパンチの反応などに衰えを指摘し、攻撃面での強さには警戒を強めた模様だ。

 試合後のリング上でのインタビューでは、「誰でも良いですよ」と述べた本人からもインタビュアーからも、次戦の相手として名前は挙がらなかった。村田自身は先月15日に初防衛を果たした直後に、ゴロフキンと戦うことを目指すと公言している。「まだ、現実的に目の前にあるわけではないですし、試合後のインタビューでもチャーロ、アンドラーデをあげている中に自分の名前はないので、まずはリストアップされるように次の試合でアピールしていきたい」と見据えた。秋には米国でV2戦を計画しており、ここでの試合内容、インパクトが重要になる。