8カ月空位が続くボクシング日本バンタム級王座決定戦が、9月1日に東京・後楽園ホールで行われる。前日計量が31日に都内であり、同級2位斉藤裕太(30=花形)と同級4位菊地永太(32=真正)が、ともにリミットの53・5キロで一発クリアした。

この王座は3試合中止が続いていた。前王者赤穂(横浜光)が1月のV2戦で、減量失敗で棄権して王座返上が始まり。王座決定戦となったが鈴木(三迫)がケガで中止。決定戦が再度設定された、今度は村中(フラッシュ赤羽)が減量失敗の棄権で中止となっていた。

村中と対戦予定が斉藤だった。パンツを脱いで計量をパスすると「呪われたバンタム級とか言われていて、まずは第1関門を突破でホッとした」と胸をなで下ろした。

1年前に日本王座に初挑戦も、赤穂からダウンを奪いながら9回TKO負けした。2月の再起戦では判定負けに引退も考えたが、日本王座に再挑戦の話が舞い込んできた。「ボクシングの神様がくれたチャンス。運がある。流れはボクに来ている」と勝利を確信。「派手な試合、KOで勝つ」と宣言した。

菊地は13年の東洋太平洋スーパーバンタム級以来のタイトル挑戦となる。5年前は王者和気に9回KO負けした。前回も日本王座挑戦者決定戦で鈴木に7回TKO負けもチャンスを得た。

「前回の負けから練習への考え方も変わった。ただ練習して努力ではだめ。目的を持って練習するようになった」と話す。真っ黒な日焼けもロードワークで山道を増やした成果だった。「王者になるために始めた。得意のジャブを生かして勝ちたい」と。ジムの先輩世界王者長谷川氏も応援に駆けつける。