日本スーパーバンタム級7位松本亮(24=大橋)が再起戦で3回TKO負けを喫した。2月にWBA世界同級王者ダニエル・ローマン(米国)に判定負けして以来のリング。1階級上の日本フェザー級8位佐川遼(24=三迫)と対戦。初回から右ストレートを浴びて3回にはダウンを喫す。立ち上がったものの、再び右ストレートを浴びるとレフェリーに試合を止められた。

松本は初回からまともにパンチをもらった。終盤にコンビネーションよく連打で応戦も、苦しい出だしだった。2回も右ストレートにバランスを崩し、3回にはついにダウンした。すぐに立ち上がって試合再開となったが、ダメージが残る中で松本は真っ向打ち合いに応じた。左フックなどを返すが、また右ストレートにのけ反るとストップ負けした。

コーナーで頭からタオルをかぶると、早々にリングを下りた。控室に戻ると涙が止まらず。「全然ダメだった」。試合前には世界再挑戦へ「スーパーバンタム級でもフェザー級のどちらでもいけるように」と話していたが、厳しい現実が待っていた。

相手は4勝(2KO)1敗と6戦目も、東農大出身のアマ経験者だった。松本は横浜高時代に高校4冠のアマエリート。応援団から「クリンチしろ」の声も飛んだが、ダウン後もダメージ回復よりも打ち合いに出た。キャリアの違いの意地を見せようとしたか。強気の応戦が裏目に出た。