11日のボクシングWBC世界バンタム級指名挑戦者決定戦を制した同級10位井上拓真(22=大橋)が13日、オフ1日のみで早くも練習を再開した。

来年予定の世界初挑戦をにらみ、横浜市の所属ジムでWBA世界同級王者の兄尚弥(25)とともにジムワークを消化した。2日前に拳を交えた東洋太平洋同級王者マーク・ジョン・ヤップ(六島)とフルラウンドの12回を戦い抜き「全身が筋肉痛です」と苦笑いしながらも表情に疲労はなし。「試合後に父(真吾トレーナー)から(練習再開を)言われ、始めました。コンディションはキープしていきたいので」と静かに燃えた。

現在、空位のWBCバンタム級は10月に1位ウーバーソ(フランス)と4位ウォーレン(米国)による王座決定戦が計画。この勝者が2位ペッチソーチット(タイ)と初防衛戦を終えてから、井上が王座挑戦できる順番になっている。ランキング1位、2位、4位はいずれもサウスポー。井上は「左対策をしていきたい」と始動日にもかかわらず、サウスポーとの軽めのスパーリングにも取り組んでいた。