ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)のV2戦の鍵は、怒りとの向き合い方になりそうだ。14日、都内のジムでのスパーリングで4回を消化。

10月20日に米ラスベガスで同級2位ロブ・ブラント(米国)を迎えての2度目の防衛戦が控えるが、「なんとなく倒したいという気持ちが芽生えている。なめんなよ、という気持ちですね」と静かに燃えるKO宣言が飛び出した。

先の発表会見でも「怒り」について口にしていた。ブラント陣営との交渉過程において、「リスペクトの問題」で看過できない事があったという。声高にKO宣言をして試合に臨むタイプではない。結果的にKO勝ちになれば、というのがこれまでの常だった。今回の試合に関しては「倒す気満々」。「(気持ちが)はやらないようにしないと。うまくコントロールしてやりたい」と感情の持ちようが1つのポイントととらえている。

この日のスパーリングでは、左のジャブがさえた。よどみなく打ち抜いて手数も多く、右ストレートでは重低音を響かせた。先週風邪をひき、この日がスパーリングの再開日だったが、「動きとしては良かった。ジャブも良くて、ガードも破られなかった。合格点ですね」と話した。