ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が、言語化を“封印”した。11日、都内のジムで同級3位ロブ・ブラント(米国)を迎え撃つ2度目の防衛戦(10月20日、米ラスベガス)へ向けた練習を公開。

軽いスパーリングを2回消化し、「良い時期も悪い時期もありましたけど、最終的に頭の中はまとまりました。非常に良い状態」と快活に述べた。

どうまとまったのか、それを聞かれると「散らかっていたものが、いろいろ練習で試していたものが、最終的には『こうだ』と落ち着いた」と説明。「ただ、言葉は不思議で、言ってしまうと崩れるということがあるんです」と続けた。

例に出したのはゴルファー。「どうやって打つんですか?」と聞かれ、技術的に説明しようとするとうまくいかなくなるという話を聞いたという。同様、言語化を控えた。

約2時間の練習後の取材対応時には、足元に絶え間なく汗がしたたり落ちて水たまりができた。「こんな出るとは思わなかった。人の多い熱気かな」とおどけたが、試合まで2週間を切って減量も含めた調整は順調そう。「やるべきことをやってきたので、それを実行するだけ」と決意を口にした。