ロシアの国技・サンボの元世界王者で、日本サンボ連盟の顧問を務めるビクトル古賀氏(日本名・古賀正一)氏が3日に亡くなっていたことがわかった。同連盟が5日に公表した。83歳。通夜・告別式は近親者のみで執り行う。

古賀氏は1935年、満州生まれ。日大レスリング部時代から海外でも活躍し、65年に旧ソ連へ派遣された。日本人初のサンボ選手として世界選手権を含む公式戦41連勝を飾るなど活躍し「ソ連邦功労スポーツマスター」「ソ連邦スポーツ英雄功労賞」などを受賞。帰国後も同競技の普及と発展に務めた。

サンボを日本に広めた功労者として格闘技界にも大きな影響を与えた。過去に古賀氏の指導を受けたプロレスラーの鈴木みのるは、この日ツイッターで「高校生の時、初めて教えてもらった技がビクトル投げ。腕の取り方や組手の仕方など教えてくれた。デビュー間もない頃、飛びつき十時固めしたら『アレ俺が考えたんだ。それで勝つなんて!』って喜んでくれた。プロレス界入りにも多大なる協力をしてくれた恩人ビクトル古賀さん。御冥福をお祈りします」と死を悼んだ。