WBO世界スーパーバンタム級2位エマヌエル・ナバレッテ(23=メキシコ)が、無敗王者を破って新王者になった。20戦全勝(14KO)の同級王者アイザック・ドグボエ(24=ガーナ)と対戦。終始リーチを生かして前に出て攻勢。採点は115-113、2人が116-112と3-0の判定勝ち。世界初挑戦で王座を獲得した。

ナバレッテはノラリクラリとも言える、独特のリズムで前に出た。さらに身長170センチで13センチ、リーチも180センチで12センチ上回るサイズを生かし、左フックを中心にパンチを浴びせた。2回に右手を痛めたが「ハートの強さで勝負した。ここまでの努力が実り、ベストの試合で夢を実現できた」と胸を張った。戦績は26勝(22KO)1敗となった。

ドグボエは減量苦か動きに精彩を欠いて、プロ初黒星でV3に失敗した。唯一見せ場を作ったのは9回。右のオーバーハンドでダウンを奪ったが、後頭部へのパンチでダウンは認められなかった。12年のロンドンオリンピック(五輪)に出場し、1回戦では清水聡(大橋)と対戦して判定負けしている。両目の周りを腫らせながら「必ず王者に返り咲く」と話した。