王者勅使河原弘晶(28=輪島功一スポーツ)が同7位の入口裕貴(21=エスペランサ)を8回TKOで下し初防衛した。初回に右拳を負傷。ほとんど左ジャブ、ボディーだけで攻め、入口を追い詰めた。バレンタインにちなみ客席にチョコをまく華やかなパフォーマンスと裏腹に「パンチをもらうたびに、みじめで仕方なかった」ともらした。

1カ月前に井上尚弥とのスパーリングで「ボッコボコにやられた」。スランプに陥り、恐怖心と向き合いながらこの日を迎えた。少年院で過ごした時に夢見た世界王者へ。「伸びしろしかない」とあらためて自分を鼓舞した。