08年北京オリンピック(五輪)柔道男子100キロ超級金メダリストの総合格闘家・石井慧(32=チーム・クロコップ)が、次戦で米国を拠点とするプロフェッショナル・ファイターズ・リーグ(PFL)デビューすることが濃厚となった。

23日(日本時間24日)に東欧トップの総合格闘技興行KSWデビュー戦で元KSWヘビー級王者フェルナンド・ロドリゲスJr.(31=ブラジル)に判定勝利。一夜明けた24日(同25日)には日刊スポーツの取材に応じ「次は大きな試合が決まりました。そこに集中します」と5月にもPFLデビューすることを示唆した。

当初は5月上旬に王座を保持するSBC(セルビア・バトル・チャンピオンシップ)の防衛戦を計画していたが、セルビア、日本、ポーランドと国をまたいで1カ月3試合を戦った疲労も大きかった。石井は「疲れました。しばらく彼女(柔術世界女王クリスティン・ミケルソン=米国)とゆっくり過ごします」と素直な気持ちを明かした。

PFLは5~8月でレギュラー、10月からプレーオフ、大みそかに王座戦開催という年間を通じた大会。王者は100万ドル(約1億1000万円)を獲得し、2年契約を結ぶESPN、ESPN+で全米中継される大舞台だけに、十分な準備期間を確保するという。

元KSWヘビー級王者を下し、KSW王座挑戦の可能性も出てきたが、石井は自然体を貫く。「ベルトは正直、どちらでもいいです。ベルトを取って(他団体出場の)縛りが出るならベルトはいらないですし。自由にやりたいですね」とタイミングに任せる姿勢だった。

★石井と一問一答

-KSWデビュー戦は身長9センチ差、体重4・5キロ差という元王者。体格差を感じる瞬間はあったのか

「彼の攻撃は見えましたが、やはりパンチは重く、テークダウンが難しかったです」

-1カ月で3試合。自己採点すると何点になるか

「採点は自分でするものではない。他人がするものです。ボクは毎日健康に生きているだけで満足です。人生に自分で減点をつけるのは、自分の人生に失礼きわまりない」

-次戦に向けて

「ウニヒピリ(内なる自分)」