ボクシング日本ミニマム級タイトルマッチの前日計量が12日に都内で行われた。13日に東京・後楽園ホールで初防衛戦に臨む田中教仁(34=三迫)はリミットの47・6キロ、挑戦者の同級7位春口直也(29=橋口)は47・3キロでクリアした。2人は17年5月に鹿児島で対戦し、春口が僅差の2-0で判定勝ち。2年ぶりの再戦となる。

田中は2年前に2度ダウンを奪いながらの黒星だった。「戦績以上に強く、強い相手ともやっている」。春口の実力を認める一方で「お互い2年前とは違うが、自分の方が成長している。キャリア、対応力が試される。王者の自覚を持ってリングに上がる」と話す。

1月の王座獲得ともに、4団体で世界ランク入りも果たした。前回のファイトマネーで、まずはパスポートを初めて取得した。海外も含めた挑戦での世界王者が目標だ。「判定まではいかない。KOなら誰も文句を言えない。全力でぶっ倒す」と、KO防衛で雪辱を期した。

春口は2年前には白星にも納得はしていなかった。「前回の延長戦でしっかり決着をつけたい」と決意を口にした。前回は地元鹿児島での試合だった。今回は初の後楽園ホールに「聖地だけど、完全に敵地になる。倒さないと勝てない」と意気込む。

5月からは内装業の仕事は休み、熊本、福岡、大分と九州各地に遠征してスパーリングを積んできた。試合には夫人と2人の子供ら、50人以上が応援に駆けつける。「観光気分では」と笑ったが、王者誕生となれば、ジムからも鹿児島からも初となる。「モチベーションはすごく高い」と、再戦に決着をつけてのベルト奪取を狙う。