ボクシング女子の東洋太平洋、日本バンタム級王者吉田実代(31=EBISU K's BOX)が得意の「初」にこだわって初挑戦で世界ベルトをもぎ取る。

19日に千葉・幕張メッセで、ケーシー・モートン(35=米国)とのWB0女子世界スーパーフライ級王座決定戦を控え、14日には都内のジムで練習を公開。勝てば令和初の女子王者、日本人シングルマザー初の世界王座の獲得となる。

過去に日本女子王者第1号、初代女子バンタム級王者となり、「初」を打ち立ててきた吉田は「やる気につながることでいいですね。身の引き締まる思いです」と口元を引き締めた。

前日13日には、同日同会場で世界戦に臨む元3階級制覇王者井岡一翔、WBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人とともに、来日中の元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)を訪問。3時間待って対面できたというメイウェザーから「娘のために勝っていいママでいて。自分自身のために頑張ってくれ」と激励されたという。

吉田は「すごく紳士な対応でした。3時間、待ったかいがありました」と刺激を受けた。

4月下旬から鹿児島の実家に預けている4歳の愛娘実衣菜(みいな)ちゃんとは電話で激励を受け続けているという。試合当日には約500人の大応援団とともに会場まで駆けつけてくれる予定。

吉田は「負けん気の強さが自分の良い部分。諦めが悪く、勝つことにこだわる人間。世界王者になる覚悟を持って出ます。気迫で勝ちたいと思います」とキッパリ。戦うシングルマザーは、強気のオーラを漂わせていた。