スーパーバンタム級王者武居由樹(22)が全試合KO勝ちで、有言実行の同級世界最強決定トーナメント優勝を飾った。

1回戦で強豪アレックス・リーバス(18=スペイン)、準決勝で玖村修平(22)をいずれも1回KOで撃破。決勝も玖村将史(20)から右フックからの左ミドルキックで2度目のダウンを奪って2回38秒、KO勝ち。圧倒的な強さで、エース武尊不在の大会を盛り上げた。

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緊張感が最高潮となった決勝でも、スナイパーのように仕留めた。1回終了間際、武居は左拳で1度目のダウンを奪った。

続く2回、右フックでよろめかせ、顔面への強烈な左ミドルキックで沈めた。「事実上の決勝」と言われたリーバスとの1回戦、玖村修との準決勝でも2度ずつダウンを奪取。3人を計8分10秒で片付ける圧倒的な強さ。敵なし、死角なしの貫禄をみせ「毎日、優勝することしか考えていなかった」と満足そうな表情を浮かべた。

K-1の顔、スーパーフェザー級王者武尊が拳の腱(けん)断裂による手術で欠場した。エース不在の大会と言われた。14年から生まれ変わったK-1にとって初めての両国進出。足立区出身の武居は「地元も近いのでボクが引っ張らないといけない」との責任感を胸にリングに立った。1万500人の観客に向けて「今、格闘技を引っ張るすごい2人(武尊、那須川天心)がいるので、ボクも置いていかれないようにK-1を盛り上げます。K-1最高!」と宣言した。