天心が永ちゃんにノックアウトされた。キックボクシング界の神童那須川天心(20)が9日、松戸市内の所属ジムでRISE WORLD SERIES準決勝スアキム・PKセンチャイムエタイジム戦(21日、エディオンアリーナ大阪)に向けた練習を公開。6日に矢沢永吉(69)主催の音楽フェスティバルに行き、「すごかった」と大きな刺激を受けたことを明かした。

自身が使う入場曲「止まらないHa~Ha」の生歌には思わず鳥肌が立った。「自分の入場のバージョンを歌ってくれたんですよ。うぉー、って。(永ちゃんは)あと1カ月で70歳ですよ。自分が70歳まで格闘技できるか、ってできないですからね」。矢沢本人とは会わなかったが、妻マリアさん、娘洋子さんと対面。2人から矢沢が試合を見てくれていることを教えてもらったという。「その事実を知れたことで満足」。翌7日は休養の予定だったが、永ちゃんライブの余韻でいてもたってもいられず、体を動かした。

この日は軽くスパーリングを披露したのみだったが、重いキックやキレのあるフットワークで、好調を伺わせた。6月末にボクシング元世界3階級王者亀田興毅氏とスペシャルマッチで対戦。ボクシングの前傾姿勢になりがちだったが、「切り替えはできている」と修正済み。18年2月に判定勝利で苦戦したスアキムにも「圧倒的な差をつけて勝つ」と言い切った。

「自分は矢沢さんにはなれないですけど、また違った形ですごいものを見せたいと思った」。永ちゃんパワーを力に、主戦場のキックボクシングで再び強さを見せつける。