前WBC世界同級王者となる王者ルイス・ネリ(24=メキシコ)が再起4連勝、区切りのプロ30勝目を飾った。

昨年10月にWBA・IBF王者井上尚弥(大橋)に1回KO負けを喫した元WBAスーパー王者フアンカルロス・パヤノ(35=ドミニカ共和国)との「元世界王者」対決。持ち前のパワフルさを押しだし、手数のパンチで攻め込んだ。接近戦となると、ロープ際やコーナーに追い詰めた。9回に入るとダメージで鼻血を出し始めたパヤノを再びコーナーに追い込んで左ボディーでダウンを奪取。9回1分43秒、KO勝利を挙げた。ネリの通算戦績は30勝(24KO)無敗、パヤノは21勝(9KO)3敗となった。

これでネリはWBC次期挑戦者の権利を得た。なお年内に予定されるWBC正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)-同暫定王者井上拓真(大橋)の勝者と対戦する見通し。

ネリは18年3月、山中慎介(帝拳)との試合前日の計量で、体重超過して王座を剥奪。6カ月の出場停止処分を受けた。同年10月に再起戦を行い、3回KO勝ち。同12月にもノンタイトル戦で7回TKO勝ちを収めた後、米プロモート大手のPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)と契約を結び、3月には元IBF世界スーパーフライ級王者マクジョー・アローヨ(プエルトリコ)を4回終了TKOで下していた。