ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝の日程(11月7日、さいたまスーパーアリーナ)が正式発表されたWBA・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が決勝の相手、WBA世界同級スーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)に引導を渡す覚悟を示した。8日、都内で開催された小型家電ブランド「ブラウン」の新製品シェーバー発表会見に俳優鈴木亮平とともに出席。「ドネアは高校生の時からあこがれていた選手。世代交代というか、しっかりとした形で勝って引導を渡したいと思います」と決勝のテーマとして掲げた。

階級最強を決めるトーナメント。世界的にも注目が集まる大会のファイナルが母国での開催となった。「日本でできるという喜びがある。決勝は日本の方の前でできる。自分の最高のモチベーション」とした上でさいたまスーパーアリーナという会場にも魅力を感じている。「過去一番大きなハコでやるので、それも楽しみな1つでモチベーション。それを埋めなくてはいけない責任もありますし。埋まったデカイ会場でいい試合をするのは気持ち良いことなので。何から何まで楽しみ」と付け加えた。

WBSS優勝は、バンタム級最強を世界に証明できる絶好の機会だ。「日本人初となるこの(WBSS)トーナメントへの参加なので、日本ボクシング界が盛り上がるような、また後輩の選手たちが(今後)出られるように、次は必ず勝利して優勝しないといけないなと。責任感ある一戦だなと思っている」と決意も口にした。

今月中は国内外の選手とのスパーリングを続け、来月中旬には山ごもりの走り込み合宿を予定。残り1カ月半で再び外国勢パートナーとのスパーリングで最終調整に入る。新製品シェーバー発表の場ということもあり、試合当日の準備を問われると、井上は「切れ味鋭いシェーバーとパンチで」とジョーク交じりにドネア戦のイメージを膨らませていた。