アントニオ猪木氏(76)が2日、都内のモンテローザ本社で行われた「ラグビー応援! 元気ですかー!!」キャンペーン記者発表会に出席した。

6月26日の参院本会議をもって参院議員を引退してから、初の公の場に姿を見せた猪木氏は、闘魂色の真っ赤なつえを右手に登場し「元気ですかぁ~!」といつもの叫びをした後「ちょっと、元気がない」と苦笑いした。

猪木氏は8月27日未明に、専属カメラマンだった妻の田鶴子さん(享年62)を亡くしたばかりだった。今回のキャンペーンに使用されている写真も、田鶴子さんが撮影したものだった。猪木氏は「先に旅立たれてしまった。いろいろやっていたんでね…見届けなきゃと…最後まで頑張った」と、しみじみ語った。

田鶴子さんは生前、関係者に「私にもし、万が一のことがあって、葬式とかがあっても、猪木のスケジュールは変更しないで。お仕事に迷惑はかけないでね」と言い残しており、猪木氏は8月28日に行われた。明石家さんまがMCを務める関西テレビ「さんまのまんまSP」(9月13日放送)の収録に続き、この日の記者発表会にも出席した。

猪木氏は、田鶴子さんの死の翌日に行った「さんまのまんまSP」の収録について「さすがに翌日、私もお笑いの番組も…と思ったんですが。こなしたよと」と田鶴子さんに仕事の報告をしたと明かした。そして「俺はこういう性格なんで、何を聞かれても良い。この通り、開けっぴろげ…大丈夫です」と口にした。

「ラグビー応援! 元気ですかー!!」キャンペーンは、白木屋、魚民、笑笑などモンテローザグループの全国1500店舗で、20日から開幕するラグビーW杯日本大会のワールドワイドパートナーを務めるハイネケンとのコラボ企画として、3日から11月2日まで開催。「アントニオ猪木コラボメニュー」として、かつて猪木氏が展開し、人気を呼んだスペアリブ専門店「アントンリブ」をアレンジした料理「最強のスクラム 闘魂バックリブ」などを食べることが出来る。

猪木氏は「最強のスクラム 闘魂バックリブ」を見ると「おいしいもの、一切、食べてない。匂いをかいで、早く食べたい」と言い、試食した。そして「食べやすくて味は濃厚。人気が出るよ」と答えたが「思い出の味? 」と聞かれると「いろいろなことを思い出したくない」と複雑な心情をのぞかせた。【村上幸将】