前日本ボクシング連盟会長の山根明氏(79)が立ち上げたプロの新団体「ワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ(WYBC)」の世界ヘビー級選手権試合が29日、京都市上京区のKBSホールで行われた。

WSCS、WNFC両プロ格闘技連盟によるグラップリング(組み技格闘技)キックボクシング、ボクシングの興行のメインイベントとして、3分×3回(延長1回あり)の2ノックダウン制で実施。WSCS同級王者高橋知哉(31)がWNFC同級王者ダニエル・ハット(37=ブラジル)を2-0判定で破り、WYBC世界ヘビー級の初代王者となった。

山根会長は試合前、純白のスーツとハット姿でリングに登場して、タイトルマッチ宣言を行った。客席から「会長~!」と声援が飛ぶと、ドスの効いた声で「おおきに!」。場内に君が代が流れると右手を胸にあて、涙を流した。

「君が代を聞いている時は久しぶりに胸がいっぱいなって涙が出ました。男として、この年になってこういう気持ちになれるのは、強く、正直に生きてきたからこそと思います」と感慨深げに話した。