格闘技イベント「RIZIN19」(12日、エディオンアリーナ大阪)の選手インタビューが10日、大阪市内のホテルであり、初代THE OUTSIDER 55-60キロ級王者朝倉海(25)が佐々木憂流迦戦(総合ルール、61・0キロ契約)で圧勝を宣言した。

4月に佐々木の体調不良によって1度は流れた戦い。「しっかり一本かKOで勝ちたい。圧倒的に勝ちたいですね」。UFCも経験し、MMC(総合格闘技)戦績22勝7敗2分けの強者に何の恐れも見せない。

8月にRIZIN&ベラトール2冠王者堀口恭司をノンタイトル戦で“68秒殺”し、格闘技界の寵児(ちょうじ)となった。堀口戦前後で、注目度は天と地の違いがある。「やりにくさ? ないですね。堀口選手に勝つための練習を積んで、すごく成長できているので」。落ち着いた口調に自信がにじみ出た。

MMC戦績13勝1敗。スタイルはストライカー(打撃系)とされる。実際、対戦相手の佐々木も「朝倉選手の寝技は全くわかりません」と首をひねる。しかし、そこも今回は朝倉にはアピールポイントだ。「もちろんできますよ。でも、あんまり試合じゃ見せたことないんで、佐々木選手には怖い部分じゃないですか?」。朝倉海の新たな1面を見せる準備もある。

今回はセミファイナルでの登場だ。SNSではそこに軽い不満もちらつかせる。「(フジテレビの)放送の関係もあるんでしょうね。でも、大会を一番盛り上げるのがメインイベンターと思います。オレがメインと思ってやりますよ」。衝撃の堀口戦に続き、世間に「朝倉海」の存在を刻み込み、年末には堀口とのタイトルマッチへ。シナリオ通りの圧勝で弾みをつける気満々だ。