日本ウエルター級1位小原佳太(32=三迫)が2階級制覇に王手をかけた。元はスパーリングパートナーだった同級2位垂水稔朗(25=協栄)と対戦。4回に右ストレートで2度ダウンを奪い、4回2分59秒TKO勝ち。同級王者永野祐樹(30=帝拳)への挑戦権を獲得した。

垂水とは16年の世界初挑戦前からスパーしてきた。7連勝中に急成長を認め、「日本人では一番怖い相手」と警戒していた。「インファイトを予想していた」が、本来の中間距離での戦いに。「自信を持って、正々堂々と、実力で勝ちに来た。でも、この距離はボクが一番の自負がある」と勝利を確信した。

3回から攻勢を強め、4回には右ストレート2連発でダウンを奪った。立ち上がってきたところへ再び右を打ち込んで勝負を決めた。「あそこはいかないと自分の良さは出せない。あのまじめさではボクに勝てない」と涼しい顔だった。

来春には13年のスーパーライト級以来の日本王座挑戦となる。試合後にリング上で永野とフェイスオフで向き合った。「左は強いし、自信を持っている」と評価はしたが「次も勝つのが最低限のノルマ」と言い切った。「世界ランカーとやりたい」という目標がある。

現在IBFだけ8位にランク入りしている。三迫会長も「日本王座をとれば日本で一番。また世界戦線へといいアピールになる」と、2階級制覇を再び世界へのステップを期した。

バンタム級は1位沢田京介(31=JBスポーツ)が、田中一樹(26=グリーンツダ)に3-0で判定勝ちした。王者は鈴木悠介(31=三迫)。

フェザー級は2位丸田陽七太(22=森岡)が1回に左フックでダウンを奪う。元王者の3位大橋健典(30=角海老宝石)は鼻の傷が悪化でドクターストップとなり、3回2分TKO勝ちした。王者佐川遼(25=三迫)は12月12日に1位日野僚(29=川崎新田)と初防衛戦で、この勝者と対戦となる。

ライト級は2位富岡樹(22=RBOOT.IBA)が、1位斉藤一貴(27=角海老宝石)に3-0で判定勝ちした。王者は吉野修一郎(27=三迫)。

フライ級は3位藤北誠也(31=三迫)が、相手のケガで不戦勝となった。27日に1位ユーリ阿久井政悟(24=倉敷守安)対2位小坂駿(24=真正)の王座決定戦があり、この勝者と対戦する。