ボクシングWBC世界バンタム級正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(33=フランス)がアウェー戦を歓迎した。

11月7日、さいたまスーパーアリーナで控える同暫定王者井上拓真(23=大橋)との王座統一戦に向け、1日には東京・新宿区の帝拳ジムで練習を公開。10月31日に同便で来日したトレーナーの兄アリ氏とのミット打ちなどを披露した。

アマチュア時代、ロンドン、北京両オリンピック(五輪)に出場。最近の世界戦でも1月の正規王座決定戦が米ラスベガス、初防衛戦がカザフスタンだった。今回の直前合宿もカザフスタンだった。海外経験が豊富なウバーリは「アウェーは問題ない。フランスでも地元以外の試合が多く、アウェーの感覚が常にあった。自分のスタイルを新しい観客に知って見てもらえる。多くの人に知ってもらうのはいいことだ」と余裕の笑みを浮かべた。

暫定王者井上拓について「彼のことは良いボクサーだし、正規の相手だとみなしている。非常に良く動く、速さもある。これまで対戦してきた相手は、もっときつい、大変な相手もいたが、今回は世界戦なので軽く見ていない。勝ってフランスにベルトを持ち帰りたい。強さを証明したい。あらゆるシナリオに対応できるように準備している」と冗舌に話した。

サウスポーの構えから前に出て連打を繰り出す好戦的なタイプ。弟のスタイルについてアリ・トレーナーも「とてもリングで知的なファイトをする。前もって決まった試合でしっかり準備できている」と評した上で「井上拓は良い選手だと思います。ノルディーヌも軽くはみていない。ただしノルディーヌの方が知性や戦略の面でも上回っている」と太鼓判を押していた。