ボクシング元IBFスーパーバンタム級王者で同1位岩佐亮佑(29=セレス)が12月1日、7日に米ニューヨークで行われる同3位マーロン・タパレス(27=フィリピン)とのIBF同級暫定王座決定戦に向け、成田空港から出発した。

17年9月に同王者となったが、昨年8月の2度目の防衛戦でT・Jドヘニー(アイルランド)に敗れ陥落。今年2月、セサール・フアレス(メキシコ)とのIBF世界スーパーバンタム級王座挑戦者決定戦を制し、再起2戦目ですぐ返り咲きへのチャンスが巡ってきた。岩佐は初のニューヨークでの大舞台を前に「夢のつまった可能性のあるリング」と喜びつつ、「(世界進出に向けた)第1歩であり、ラストチャンス。人生をかけた重い試合」と覚悟を口にした。

アクシデントから得た成功体験を生かす。今年2月のフアレス戦では試合が大幅に遅延し、計3度も準備をする羽目に。だが、それがかえっていいパフォーマンスにつながった。「感覚としては、緊張に慣れた。緊張するのに飽きた、という感じだった。(試合前に)緊張しなさすぎて大丈夫かなと思ったけど、リングにあがったら悪くなかった」。今回も「早めに会場入りしようかな」と緊張のピークを超えた、“抜け”の状態でリングに立つつもりだ。