WBO(世界ボクシング機構)のフランシスコ・バルカルセル会長(71)が2団体(WBAスーパー、IBF)統一バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)とWBO世界同級王者ジョンリール・カシメロ(30=フィリピン)戦の実現を後押しすると明言した。3日、都内で開幕したWBO年次総会のために来日中の同会長が会見。「この試合が実現できるように動きたい」との意向を示した。

来春、米国で20年初戦を予定する井上は11月にワールド・ボクシング・スーパーシリーズ制覇後、米プロモート大手トップランク社と契約を締結。カシメロは現WBA世界ウエルター級スーパー王者の6階級制覇王者マニー・パッキャオ(40=フィリピン)が経営するMPプロモーションと契約を結ぶ。同会長は「トップランク社とパッキャオは良好な関係にある」と説明した上で、総会開催中に両プロモーターが来日予定と明かした。「半信半疑かもしれないが、2日後に何が起こるか楽しみに。両者が集まればそういう話にもなる」と付け加えた。

海外報道などを通じ、カシメロから対戦ラブコールを受けた井上は2日に「ボクも標的にしている。大橋(秀行)会長にもやらせて下さいと伝えました」と話すなど、前向き。WBO会長の後押しで、対戦交渉が進む可能性が高い。