WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(27=BMB)が11日、同14位ランディ・ペタルコリン(27=フィリピン)との7度目の防衛戦(12月23日、横浜アリーナ)に向け、都内で練習を公開した。

まさかの相手変更にも全く動じなかった。試合1カ月前の11月中旬、対戦予定だったIBF世界同級王者フェリックス・アルバラードがデング熱の疑いなどで体調不良を訴え、団体王座統一戦が消滅。ペタルコリンに相手を変えた防衛戦となった。さらに右の相手からサウスポーへと変わったが、「(練習の)最初からアジャストしていた」と加藤トレーナー。7月の防衛戦も左だったため、難なく対応。すでに左相手に50回前後のスパーリングをこなし、順調に調整している。寺地は「自信はめっちゃあります。圧倒する姿を見てもらえれば、僕の魅力が伝わる」と堂々と宣言した。

6度の防衛は現役の国内ジム所属王者中、最長記録。王者としての風格、安定感は試合を経るごとに増している。さらに「縦、横のプレッシャーの使い分けを意識できるようになり、いろんな角度から攻められるようになった」と技術的にも進化。成長はまだ続く。父である寺地永会長は「息子は天才肌ではなくて、プロになってから開花して、さらに世界王者となって開花した。ちょっとした才能がどんどん伸びていって、天才をしのぐぐらいの値に来ている」と1戦ずつ強くなる息子をたたえた。

「日本人としての誇り」を示すため、リングネームを拳四朗から、本名の寺地拳四朗に変更して初の試合。圧倒的な試合で、世界にアピールする。