キックボクシング界の神童那須川天心(21)がヨーロッパ進出に意欲をみせた。

28日、都内で行われたRIZIN20大会(31日、さいたまスーパーアリーナ)の取材会に出席。前日に米格闘技団体ベラトールのスコット・コーカー代表が20年に那須川をキックがさかんなヨーロッパ大会に出したいと発言したことについて、那須川は「非常にうれしいです」とラブコールに顔をほころばせた。

29日に日本初大会を控える米格闘技団体ベラトールのスコット・コーカー代表が前日27日に那須川について発言。20年に予定しているフランス、オランダ、イタリアなどをまわる欧州ツアーに「那須川を連れていきたい」と明かしていた。

既に那須川のもとには世界のさまざまな格闘技団体からオファーが殺到している。その中でもベラトールは145の国と地域に中継網を持つ大きな団体。総合格闘技がベースだが、キックボクシング人気の高い欧州では、那須川の試合に注目が集まる可能性がある。那須川は「僕の名前を出してくれたことはうれしい。タイミングがあったり、機会があればチャレンジしたい。タイミングがあって、機会があればチャレンジしたい」と前向きな姿勢を示した。20年の世界デビューは時間の問題だ。

今年の大みそかは本領である、キックボクサーとしての力を世間に示す場となる。相手は、新日本キックボクシング協会のエース江幡塁。団体が違い、これまでなかなか交わることのなかった強敵と初対戦する。「隙がない」と警戒しつつも、「大みそからしくド派手にKOするのが理想」と自信たっぷりに勝利宣言。「まだ見せていないものがあります」と新必殺技も携え、大舞台に立つ。

髪は、いつもの明るい色から黒へチェンジ。不吉な色だが、あくまで新しい黒のコスチュームに合わせただけ。ボクシング元5階級世界王者メイウェザーに敗れてから1年。まず日本中に最強キックボクサーであると証明し、世界へ羽ばたく。【高場泉穂】