総合格闘技「ファイティング・ネクサス」の初代フェザー級王者決定トーナメント1回戦(23日、東京・GENスポーツパレス)に須貝秋彦(31=ピロクテテス新潟)が出場する。

初代王座を約10カ月かけて争うトーナメントの初戦だ。須貝は、昨年獲得したプロ修斗フェザー級新人王に続く、2つ目のタイトルを狙って参戦する。

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「コンディションはすごくいい」。その言葉を裏付けるように須貝は、23日に試合を控え、重量感のあるパンチとスピーディーなキックをミットに打ち込んだ。昨年11、12月に試合があり、試合間隔は約2カ月と短いが、すでに作り上げた体を維持しながら備えられるため「自分はその方がやりやすい」と語った。

初代王座決定トーナメント初戦は当日の抽選で対戦相手と、その後の勝ち上がりが決まる。誰と当たるかわからない不安はあるが、そこは「自分の戦い方に徹すればいい」と割り切っており「もちろん、最後まで行く」と頂点を見据える。

昨年1月にプロ修斗の新人王を獲得したが、その後は「自分を出せていない」と満足いく試合ができなかった。11、12月の試合は判定勝ちと引き分けという結果。連打を武器に乱戦に持ち込む得意な形に持ち込めなかった。

その反省をふまえ原点に戻る。これまでリングネームの「須貝THE YAMANBA」で多く出場していたが、今回は本名の「須貝秋彦」でリングに上がる。だが、17年11月のプロ入り以来、本名で戦った試合では勝ち星がない。「勝って(自分を)売りたい」と、がむしゃらに自分をアピールするつもりだ。

週6日のジム通いをこなしてきた。ピロクテテス新潟の風田陣代表(49)が「とにかく真面目。一生懸命やる」という練習の虫。新人王に輝いたときはメダルをもらった。「でも、ベルトはなかった。このトーナメントは、勝てばベルトが手に入る」。その目標達成のために、まずは初戦に全力を傾ける。

◆須貝秋彦(すがい・あきひこ)1989年(平元)10月26日生まれ、村上市出身。荒川中では野球部、中条高ではラグビー部に所属。22歳のときにピロクテテス新潟に入門。17年9月の全日本アマ修斗ベスト8。同年11月にプロ転向。18年11月、天雷しゅんすけ(UNDER GROUND)に判定勝ちしてプロ初勝利。19年1月、新人王決定トーナメント・フェザー級で優勝。170センチ、普段は70キロ。