外食自粛のうっぷんは“サイゲン・しろう”に任せんかい! 亀田3兄弟をボクシング世界王者に育て、現在はユーチューバーとして大人気の亀田史郎氏(54)が4日、日刊スポーツの電話取材に応じた。

新型コロナウイルス感染拡大防止で外出自粛の状況下、子どもたちに向けた簡単な料理教室を計画。有名店の有名食を再現する“サイゲン・しろう”として近日中のデビューを明かした。

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かつてボクシング界から追放された“嫌われ者”から、ユーチューバーとしてV字回復で人気を取り戻した。プロ野球ソフトバンクの柳田も取り入れる「サイコー(3150)」ポーズでもおなじみの亀田史郎氏。新型コロナウイルス感染拡大による閉塞(へいそく)感を打破すべく、登録者数26万人(4日現在)の人気ユーチューバーは、長女の姫月(ひめき、20)と戦略を練る。

史郎氏 正直、俺も(新型コロナウイルス感染を)なめてたというか、大丈夫やと思ってたから。ここまでなったんは、ほんまビビってる。オリンピックも延期になったしな。みんながビビってきているしな、俺も気ぃつけてる。うがい、手洗いめっちゃしてるし。

独特の指導法で亀田3兄弟を世界王者に育てた。その世界からは距離を置き、大阪市内のジムでプロボクサーの姫月を指導しながら、子供たちも教える。身近に接するからこそ、休校が続き、外出もままならない子どもたちのストレスを感じる。

史郎氏 今は団体で行動することがあかんから。午前中は高学年、午後は低学年とか、5人以内の少人数でジムに来させたりしてるよ。家におっても退屈やから。サンドバッグど突いたりとか。それだけでも、気分的にちゃうやろ。あとは床にラップを敷いて、そこに落書きさせたり、段ボール置いて、その中に書かせたりとかな。ストレス発散になってるみたいやで。

自宅にこもらざるをえない時間が多いからこそ、ユーチューバーの“使命”を感じる。プロデューサーの姫月と現在進行中なのが料理。史郎氏のユーチューブは食べ歩きがひとつの売りだが、難しいご時世。最も重視するフォロワーの意見から、自宅で子供ができる料理に着手した。

史郎氏 子供でも簡単にできる料理はないかって、意見が多かった。包丁も使わんと、超簡単にできるやつな。ポテチ(ポテトチップス)砕いて卵入れて湯せんしたら、うまい卵焼きやしな。あとは保存がきくサバ缶使って、3点ぐらい紹介しようかなと思てるよ。

そして近日中に新キャラを投入の予定。有名店の料理を再現するサイゲン・しろうだ。

史郎氏 今は外食も行かれへんやろ。前にも安い肉で「□○△(有名ステーキ店)」を再現したことあったんよ。今度は「○△○(有名たこ焼き店)」をやるよ。家でたこパ(たこ焼きパーティー)とか、ようやるやん。これがサイゲン・しろうのデビューや。いろいろ考えてやっていくし。

こわもての仮面を脱ぎ捨てた史郎氏と参謀の姫月が、自宅でもんもんと過ごす日々を少しでも明るくする。

(サイゲン・しろうは近日中に登場予定。※YouTube=亀田史郎チャンネル)【取材、構成=実藤健一】

◆亀田史郎(かめだ・しろう) 1965年5月22日、大阪市生まれ。独特の指導法で注目を集め、長男の興毅(元世界3階級)、次男大毅(元世界2階級)、三男和毅と3兄弟を世界王者に育てる。世界戦のトラブルからライセンスを剥奪され、ボクシング界から追放。現在は大阪市内のアマチュアのジムで、長女の姫月らを指導しながらユーチューバーとして活躍。