世界最大のプロレスの祭典WWE「レッスルマニア」が史上初めて無観客で行われた。本来はタンパのレイモンド・ジェームス・スタジアムで約8万人の観客を集めて開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止。代わりに無観客での試合の模様が、2日間に分けて放送されることとなった。

初日のメインは、「地獄の墓堀人」ことジ・アンダーテイカー(55)とAJスタイルズ(43)の墓場マッチ。夜の墓場に黒い霊きゅう車が到着し、棺おけの中から出てきたのはAJ。「おれはここだ」と叫ぶと、今度はテイカーが、かつて封印した不良中年姿となりバイクでやってきた。

激闘の末、AJが「お前を埋葬する」と言いながら、スコップでテイカーを殴り、深い墓穴に落とす。AJがブルドーザーに乗り込み、その穴に土をかけようとしたその時、いきなり背後にテイカーが現れ、形勢逆転。息を吹き返したテイカーがAJを攻めたてる。「謝るから埋めないでくれ」との謝罪を受け、テイカーはAJを抱きしめてやるが、次の瞬間墓穴に蹴り落とし、ブルドーザーを使って穴を土で埋めた。埋まった墓からはAJの片手がわずかにのぞく。テイカーは、その側にあった布を取る。その墓石には「AJstyles REST IN PEACE 1977~2020」の文字。テイカーはそれを見届け、鐘の音が鳴る中、バイクで墓地を去った。