希望がほしい-。プロボクシングは5月1日に、日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会(JPBA)による新型コロナウイルス対策連絡協議会を開き、条件付きで7月からの興行再開を目指す意向を示した。同会議に出席した西日本ボクシング協会事務局長でグリーンツダジムの本石昌也会長(44)に2日、電話取材した。

-7月に興行再開

本石会長 7月に開催するという希望です。とはいえ、今の状況でジムを開けるのは困難。関係者のだれもが(緊急事態宣言期限の)5月6日が明けたらと希望を持ってやってきた。それがここにきて、期限が延長される方向という。

-現実的な声も

本石会長 このまま(ジムを)開けずに会費を返還する状況が続けば、ジムはつぶれると多くの声を聞いています。せめてプロ(選手)だけでも、5月7日から練習を再開させてあげたい。だが、世間の情勢を鑑みると、それさえも難しく思える。

-7月開催に具体案は

本石会長 人数制限をして、立ち見客を入れない。いろいろな案は出ているが、それらを実現できる会場はなく、安全面の観点でいえば具体的には厳しい。5月4日(に予定)の政府方針を受けて、(ゴールデンウイーク明けの)7日に具体的な会議を行います。

-ジムも興行を予定

本石会長 8月9日に大阪・枚方で予定しており、これは動かしません。何より選手にとって、目標が大事。ここがぶれてしまうと選手も頼りにすべきものを失ってしまう。私自身の考えだが、準備に2カ月は必要。6月9日までには開催の可否を判断する。

人は希望、目標を持たないと生きていけない。我々の目標が5月6日までだったが、それが延ばされようとしている今、選手への目標を失わせるわけにはいかない。「7月開催」という希望を持って動く。そこはぶれずにやっていきたい。(取材・構成=実藤健一)