挑戦者・石月祐作(29、KAGAYAKI)が王者の作田良典(35、GETOVER)に2回1分43秒KO勝ちし、初の王座に就いた。07年創設のスポーツ道場「KAGAYAKI」(燕市)からも初の王者誕生になった。

汗まみれの石月の顔にうれし涙が混じった。「つい、込み上げてきました」。リング上でベルトを巻くとジムの仲間や勤務先の同僚の顔が脳裏に浮かんだ。29歳の遅咲き王者は「支えてくれた人たちのおかげです」と真っ先に感謝を口にした。圧勝だった。2回、右ストレート、右ローキック、左ボディーを次々とヒットさせ、3度のダウンを奪ってKO。「考えていた通りの展開」と理想的な試合運びだった。

新型コロナウイルス感染防止のため、入場は関係者らに制限され、新潟からの応援団はほとんどいなかった。石月も新潟に戻った後は外出を控え、11日にPCR検査を受ける予定。「皆さんへの報告はそれからです」。今後計画されている祝勝会で関係者やファンにベルトを披露する。