米プロレス団体WWEのトップ、ビンス・マクマホン会長が所属レスラーに対して一部SNSの使用禁止を通達したと6日、英紙サンが報じた。有名人らのメッセージ動画などを特注販売することで有名な「CAMEO(カメオ)」やアマゾンが運営するライブ配信サービス「Twitch(トゥイッチ)」を制限したとされるが、YouTubeも含まれる可能性があり、ファンとの交流に積極的な中邑真輔、アスカ、AJスタイルズらに影響が出てきそうだ。

マクマホン会長は9月3日に選手たちに連絡を入れ、リングネームとともに選手の本名の所有権をあげ、WWE全体のブランドを保護することが重要であると主張。報道によると「何人かの選手たちは我々にとって不利益な方法で名前と肖像を使用し、外部団体と関わっている」と指摘したという。さらに「これらの活動は次の30日以内(10月2日)までに終了することが不可欠。違反が続くと罰金、出場停止、WWEの裁量による解雇になる」と厳罰の対象とすることも通告したようだ。

この通達を受けた影響か、中邑は計画していたファンとの交流サロンの開設を権利関係の確認が終わるまで取りやめることをツイッターやインスタグラムで報告した。SNSでは、アスカ、AJスタイルズ、ローマン・レインズ、シャーロット・フレアーらが大勢のフォロワーを抱えており、既に何人かの所属レスラーからは禁止令に不満を持っているという。

またWWEは9月5日に組織の指摘財産を保護する方法の声明を発表。「ディズニーやワーナーブラザーズと同じように、WWEは知的財産を製作、宣伝、投資します。WWEが収益を上げることができるのは、選手キャラクターの管理と活用です。これにより、同社はスポーツエンターテインメント業界の最高レベルの選手たちを補償することができます。契約上の文言にかかわらず、最大の資産を保護し、個人レベルではなく、全社ベースで第三者とのパートナーシップを確立することが不可欠。その結果、関係者全員により多くの価値を提供します」などと経緯を説明した。

マクマホン会長は「レスリングプロモーションの再構築プロセスの一環として必要である」と選手たちに理解を求めている。