ボクシング元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(25=Ambition)が10日、オンライン会見で移籍初戦を発表した。10月26日に東京・後楽園ホールでのノンタイトルのバンタム級10回戦で、日本同級13位堤聖也(24=角海老宝石)と対戦する。

比嘉には2月に6回TKOで再起して以来の試合となる。3月に白井・具志堅ジムとの契約を解除し、6月に4階級制覇王者井岡一翔(31)と同じジムに移籍。野木トレーナーとのコンビを復活させて練習してきた。「試合が楽しみ。移籍初戦なのでしっかり倒して勝ちたい」と話した。

日本人とは14年のプロ3戦目以来2人目の対戦となるが、宮古工時代に九州学院だった堤には2敗した。WBC8位、WBA9位とすでに同級でも世界ランク入りし、プロでは格の違いを見せるつもりだ。「手数があり、いろいろやってくる。今度はKOで決着をつける」と自信を口にした。

18年4月に体重超過で世界王座を剥奪され、野木トレーナーはジムを退職した。3月からは比嘉が横浜に引っ越し、朝と夜にマンツーマンの2部練習で鍛え直してきた。

野木トレーナーは「2月とは別人。世界王者の時よりパワーがついている」。比嘉も「フライではコンビネーションだったが、バンタムでは1発でも大事」と手応えを得ている。来年世界挑戦を目標に据え、再スタートを切る一戦となる。