スーパーライト級タイトルマッチで挑戦者山崎秀晃(33)が、王者安保瑠輝也(24)を1回KO勝ちで粉砕。2年前の同じ会場での屈辱を晴らし、悲願の王座奪還を果たした。

初回から山崎が攻めまくった。早々にダウンを奪うと、同1分19秒、カウンターの左で顎を打ち抜いた。王者が天井を見て崩れ落ちた瞬間、新王者は腕を突き上げ喜びを爆発させた。

18年12月、延長戦の末KO負け。その後4連勝と勝ちを重ねたが、前日の計量では安保に「差を見せつける」と言われ悔しさを味わった。

その一方で、リングに上がる直前まで不安と戦っていた。負けたら引退とこの試合を現役生活の「集大成」と位置づけていた。「このまま終わってしまうんじゃないかという思いが大半だった」と振り返った。

タイトルマッチが決定しても自分を追い込むまでには至らなかった。練習仲間に「走りに行こう」と引っ張られ、甘さを打ち消すことができた。「諦めずにがんばってきた。神様がしっかり見てくれていた。『もう少しがんばれよ』ということだと思います。(今は)ホッとしてますし、K-1で生きてきた証明をすることができた。最高です」と腰に巻いたチャンピオンベルトを見つめた。【南谷竜則】