過去3度の優勝経験を持つ棚橋弘至(43)が3勝目(2敗)を挙げ、勝ち点を6に伸ばした。同じく2勝2敗のKENTAと対戦。古傷の膝攻めに苦しむも、ツイスト&シャウト3連発で好機をつくり、最後はテキサスクローバーホールドで勝利を奪った。得意のエアギターで会場を盛り上げると、会場のファンに「愛してまーす!」と絶叫し、大会を締めくくった。

ようやく白星先行となった棚橋は「公式戦まだ半分。ここからしっかり勝って、G1クライマックス、ちょっくら優勝してきます」と笑顔で宣言した。

コメントブースでは「勝ち星、先行。まだいける」と自らに言い聞かせるように話すと、そこから目に涙をため「観客が開放になって、お客さんが来てくれる。本当にうれしいけど、席数には制限もある。(会場に)来たくても、来られない人もいるんだろうなと思ったり。(コロナ禍により)こういうタイミングで好きだったプロレスから離れてしまったら寂しいなとか」と団体をけん引してきた「エース」らしく、現状を踏まえ、思いを語った。

さらに「俺の気持ちは、誰1人、置いていかないから。全員、連れて行くから。けがで休んでいる選手、試合数の関係で出られない選手も、全員仲間だから。柴田(勝頼)選手も。全員で新しい、新日本プロレスを作っていきたい。それを俺がこの手でやってみせるから」と熱い言葉で、先を見据えた。