棚橋弘至(44)がコロナ禍の中、集まったファンに向け、涙ながらに熱いメッセージを届けた。

ワトと組み、鷹木、BUSHI組に勝利。「集まってくれてありがとうございました。悔しいよね。今日の後楽園ホールを絶対に覚えておきます」と語った。平日で入場制限があるとはいえ、観客数は前日の約6割の396人。見えない敵への怒りを「新日本を盛り上げてきた記憶そのもの」という必殺技ハイフライフローに込め、3カウントを奪った。試合後にはワトとコーナーに上り、エアギターを披露。「東京では何年ぶりだろ。プレミア感すら感じる」と感極まった。

人気が低迷していた00年代から、先頭に立ってプロレス界を引っ張ってきた棚橋。「ボロボロでも毎日生き続けた記憶が俺を支えている。今は我慢。悲しみも苦しみも悔しさも、つらい状態を切り抜けるエネルギーに変えていく」と力強く誓った。