23日の3冠ヘビー級選手権で王者・諏訪魔(44)に挑戦する佐藤耕平(43=フリー)が、前哨戦に勝利した。「パートナーの石川(修司)さんに助けられた」と謙遜したが、諏訪魔をエルボーでKOし、佐藤光瑠にパイルドライバーを豪快に決めて3カウントを奪った。

多くを語らず、虎視眈々(たんたん)と初のビッグタイトルを狙う。「レスラーというのは言葉でああだこうだ言うより、1回のリングで結果を出した方がいい」。昨年まで長く在籍していたゼロワンでは、05年に亡くなった故・橋本真也さんの魂を継承してきた。付き人を務め、時にはタッグを組んで戦った。今年1月24日後楽園大会で、橋本さんも巻いたことのある3冠ヘビー級のベルトに挑戦表明。「師匠でもある橋本真也も巻いたことのある強さの象徴のベルト。挑戦を受けていただきたい」と頭を下げた。

相手は史上最多の7度戴冠を誇る諏訪魔。前哨戦で勝利はしたが「レスリングの実績もあるし、派手さはないけど重量感がある」と油断はできない。「変な小細工とかせずに正面からぶつかっていく。ベルトを取って全日本をかき回したい」。内に秘めた闘志をリングで爆発させる。【松熊洋介】