田中将斗(48)が2日連続で若手を圧倒した。

デビュー3年目、120キロの稲村愛輝(28)とシングルマッチを戦い、13分54秒、スーパフライ2発からの片エビ固めで勝利した。序盤の場外戦や張り手合戦で圧倒した田中は、30キロ差をものともせず、雪崩式ブレーンバスターや、ボディスラムなどを浴びせ、巨体を豪快にリングにたたきつけた。

前日の清宮戦に勝利後、稲村がリングに上がり、田中をにらみ付け、対戦要求。「やってやるよ」と受けて立った。「タイヤばかり持ち上げているだけでは勝てない」と挑発していたが、実際に対戦して「軽々ポンポン投げられたね」と稲村のパワーに苦しんだ。「体を合わせてみて、あれでいいんじゃないかな。まだ3年目。今の時点であれだけ抜きんでたものがあるのは素晴らしい」と評価した。さらに「これからいろんな人間と戦っていくし、そこで課題が生まれたら、練習していけばいい」とデビュー28年目のベテランらしくアドバイスを送った。

ゼロワン所属だが、ただ参戦しているわけではない。「画面で見てくれている人に、田中すごいぞと思われるのが目標。(前日の)清宮戦含め、うまく料理して、形を残していけたら、もっと違ったカードも組まれると思う」と、貪欲な姿勢を見せた。4日は所属のゼロワン札幌大会に出場予定。1日から4連戦となるが「待っているだけじゃないし、これが僕のアピール」。48歳のパワフルおじさんは、リングに上がれば、いつでもどこでも最高のパフォーマンスで応える。【松熊洋介】