杉浦貴(51)がGHCヘビー級王者、丸藤正道(41)を破り、次期挑戦者に名乗りを上げた。原田と組み、タッグマッチに出場した杉浦は、丸藤の足を絞め上げ、ギブアップを奪った。勝利後リングに沈んだ王者に向かって「5年ぶりGHCおめでとう。ただこの状況、分かるよね? GHCのベルト、挑戦表明させてもらいます。丸藤が持っているベルトが欲しい」と語りかけた。

現在GHCナショナル王者の杉浦だが「2冠」という思いはない。「存在価値が違う。丸藤だからこそベルトをかけて戦いたい」と挑戦理由を明かした。丸藤は「いつも横にいて、遅かれ早かれやると思っていた。最初に倒しておきたい」と受けて立つ覚悟。27日の大会で行われる可能性が高まった。

58歳武藤からベルトを奪い、今度は51歳の杉浦との対戦。ベテラン同士の戦いが続くが「若い選手は勢いがあるが、何かが足らないから、王者になれていないだけ」と実力差があることを口にした。杉浦のナショナルのベルトを取るつもりはない。「負けている身分だし、今はヘビー級のベルトに集中したい」と2冠の要求はしなかった。

6月13日は、09年に亡くなった三沢光晴さんの命日。十三回忌を迎え「三沢光晴メモリアル2021」として行われた大会を勝利で締めた杉浦。「いろんな試合があって安心して見てくれたのでは」と胸の内を語った。

今大会は無観客で行われた。選手入場と同時にカードが発表。副社長でもある丸藤は「コロナ禍で今まで通りのシリーズは難しくなっている中、1つの形になっていくのかなと。その先駆けにもなっていけたら」と話していた。今後26、27日の大会も同様に無観客で行われる。26日にはGHCジュニアヘビー級王者、小峠篤志への挑戦権をかけたランブルが行われ、27日にはGHCヘビー級選手権試合(丸藤VS杉浦)と、ノアのリング1年ぶりの登場となる、グレート・ムタの試合が予定されている。