UFCフェザー級王者アレキサンダー・ボルカノフスキー(32=オーストラリア)が2度目の防衛に成功した。挑戦者の同級2位ブライアン・オルテガ(30=米国)とのフェザー級タイトル戦5分5回に臨み、3-0(49-46、50-45、50-44)の判定勝ち。

メインを締めくくったボルカノフスキーは「すべて準備を整えてきた。自分は普通の人間。ハードワークしているが、誰でもできることだ。今は(コロナ禍で)厳しい期間だが、チームのため、みんなのために試合した」と集結した1万人以上のファンに勝利を報告した。

身長で7センチ上の挑戦者に対し、王者は打撃戦を徹底。1回から右オーバーハンド、左フックを武器に攻め続けた。3回には左右構えにスイッチしながら強烈な右フックも打ち込んだが、柔術を得意とするオルテガの裸絞め、三角絞めで追い詰められた。大ピンチに見舞われたものの、何とか回避して上に乗って拳を振り下ろして形勢逆転した。

これで総合格闘技20連勝、UFCでも10連勝となった。ボルカノフスキーは「オレのことを疑っている人は、それが間違っているということを何度だって証明し続けるつもりだ」とUFCベルトを巻いて宣言した。ラグビーのプロリーグでもプレーし、11年から格闘技のトレーニングを開始。12年に格闘家デビューし、持ち前のフィジカルと打撃力で勝ち星を重ね、19年12月にはマックス・ホロウェイ(米国)を判定で撃破し、同級王者に就いた。V2防衛成功で、ボルカノフスキーの強さが際立ってきた。