アマチュアボクシング全日本女子で2階級(フライ、フェザー)を制覇したド派手な大物がプロデビューを果たす。東京オリンピック(五輪)ボクシング女子フェザー級金メダルの入江聖奈(21=日体大)のライバル晝田(ひるた)瑞希(25=三迫)が15日、東京・後楽園ホールで山家七恵(30=中野サイトウ)との女子スーパーフライ級6回戦でプロ初リングに立つ。14日には都内で前日計量に臨み、300グラム少ない51・8キロでクリアした。

19年12月、自衛隊体育学校所属で晝田は東京五輪の開催国枠の候補選手を決める選考試合で、入江と代表の座を争いながらも判定負けで五輪切符を逃した。7月下旬から8月上旬までの五輪期間は「辛かった。開会式も他競技も見られなかった」と振り返る。五輪本番ではライバルだった入江が日本女子初の金メダルを獲得し、女子ボクシングが話題となった。

晝田は「五輪が終わってから全部、乗り越えた気持ちになれました」とすっきりした笑みをみせた。自分に勝利したライバル入江が金メダルを獲得し「すごいことを成し遂げて、リスペクトをしている。自分に勝った選手が金メダルを取ったとポジティブに考えられた。1つの負けの重みが自分の体で感じられた。今は負けたくない気持ちが強い」。

アマ戦績は29勝(13KO・RSC)16敗。プロ転向後の目標は、もちろん世界王者となる。「絶対になる。世界王者になると決めてプロに転向した」とキッパリ。ピンク色に染めたヘアに鼻ピアスするド派手なムードの晝田は「女子ボクシングに革命を起こしたと言える選手になるのが大きな目標。いろいろなところからも自分を作り上げていきたい」とプロデビュー後はユーチューブやインスタグラムなどSNSでリング内外のことを発信する予定。プロのリングでインパクトを残すため、プロデビューに集中していた。