エースが負け越しを回避した。棚橋弘至(44)がYOSHI-HASHI(39)に、ハイフライフローで3カウントを奪い、4勝4敗とした。

ダブルニーアタックからのKUMAGOROSHIを浴びたが、スリングブレイド連発で流れをつかむと、その後一気に試合を決めた。「ヨッシャー」と叫び、その後はリング上で倒れ込むYOSHI-HASHIに優しく言葉をかけた。

8月にIWGP USヘビー級王者となり、9月に初防衛。「今年の秋は棚橋目線で見てくれたら」と絶口調で臨んだG1で、まさかの負け越しの危機。「4勝4敗。次の武道館がかど番。1つでも勝ち越して終わるのは気分が違う」。チャンピオンにたどり着く物語は早々と消えてしまったが、バックステージでは負けても常に笑顔。「最後までG1にしがみついていく。それがこれからにつながると信じている」と前を向く。

最終戦は20日、日本武道館でタイチと戦う。「いつまでもこの状態でいるつもりはない。G1で優勝したい、IWGP世界ヘビー級のベルトを巻きたい、USヘビー級ベルトを盛り上げたい。でも1番大きな目標はプロレスを守りたい」。4度目の優勝には届かなかったが、目標がある限り、最後までエースにふさわしい戦いを見せる。