お笑いコンビ「TKO」の木下隆行(49)がプロレスリング・ノア「方舟(はこぶね)の天才」丸藤正道(42)とボクシングのスパーリング形式で対戦すると27日、発表された。元世界3階級制覇王者亀田興毅会長(35)の3150ファイトクラブは12月16日、メルパルクホール大阪で開催するカードを発表。ボクシングの公式戦ではなく、異色の「エンタメファイト」としてTKO木下-ノア丸藤が組まれた。

27日、東京・六本木で会見した木下は「興毅会長からボクシングの試合に出ませんかとオファーいただき、僕の人生を変えるためにオッケーを出させていただきました。興毅会長がマッチメークが下手すぎる。当日、TKOされないように頑張りたいと思います」と覚悟を決めた様子。体重では80キロ超の丸藤に対し、113キロの木下は33キロのアドバンテージがあるものの「オーラがめっちゃ怖いですやん。リングで戦っている人の顔しています」とビクビクとおびえていた。

一方の丸藤は「ボクシング(ルール)が奥深くて身体で覚えないといけないというのがある」と初体験のボクシングのスパーリング形式ファイトに適応しつつある状況を説明。さらに「亀田会長と何度かお会いする機会があり、真摯(しんし)な部分とボクシングへの恩返ししたいという気持ちを聞きました。自分もプロレスを盛り上げたい。今回に関しては短い時間になりますが、リスペクトを込めて(木下と)ガッチリやりあえたらと思います」と不敵な笑みを浮かべた。

さらに「木下さんがボクシングが素人とか年齢とか言っていますが、ボクシングは僕も素人なので。負けたら『TKO丸藤』になっちゃうので。今までのプロレス人生が台無しになってしまう」とスパーリング形式ながら、全力で倒しにいく姿勢を示した。

亀田会長は「自分はボクシングというものをもっともっと普段、見ない人にも見てもらいたいし、新しいこと取り入れていきたい」と日本ボクシングコミッション管轄ではないスパーリング形式のカードを組んだ経緯を説明。後輩芸人へのペットボトル投げつけたという過去の騒動で批判されたことも踏まえ「木下さんとは昔は親しくしていただいており、事情とか見ている中で、3150ファイトのリングに上がることで、今の頑張っている姿をみせて変わってもらえたら」と大きな期待を寄せた。

また少年革命家でユーチューバーのゆたぽんも、三輪皇瑛(3150ファイトクラブ)とスパーリング形式で対戦する。亀田会長は「もっともっとボクシングのファンを増やしていくために、エンタメファイトを入れました。ボクシングを知らない人がプロボクシングがカッコいいなと思ってくれたらうれしい」と言葉に力を込めていた。