総合格闘家のエンセン井上(55)が、プロボクシングに転向する那須川天心(23)について言及した。

20日、大阪市内で自身が主催する総合格闘技「SPIRIT(スピリット)」の発表会見に出席。前日19日に行われた「天心vs武尊」を動画観戦したという。

今後のプロボクシング転向について「天心は総合格闘技はすごいけど、ボクシングはボクシング。総合格闘技世界チャンピオンの選手でもボクシングのリングの上ではKOされてしまう」と語った。

一方で「天心のジャブの速さ、ピンポイントのタイミング。武尊がそんなやられ方(をしたこと)は見たことがない。びっくりした」と実力は認めていた。

この日同席した日本ボクシング連盟前会長の山根明氏(82)は対照的で「120%世界王者になれる。井上尚弥に次ぐ選手になる」と太鼓判。同じ壇上に座った山根氏の言葉を聞いたエンセン井上は「心配しているが、会長の言葉で逆に楽しみになった」と話した。

「SPIRIT」は山根氏とタッグを組んで開催する総合格闘技イベントで、第1回大会は9月4日に京都・亀岡市で開催予定。

メインイベントとして山根氏が設立したWYBC(ワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ)の世界ヘビー級王者・高橋知哉(34)と、イングランドベアナックルファイト元王者フランシス・ジョゼ・メシア(39=ペルー)が対戦する予定だ。【波部俊之介】