元プロレスラー天龍源一郎(72)が主宰するプロレス興行「天龍プロジェクト」の新木場大会は13日、東京・新木場1stリングで行われ、前インターナショナルジュニアヘビー級(IJ)タッグ王者の矢野啓太が、頸髄(けいずい)損傷で入院中の天龍へエールを送った。

矢野は、この日行われた第2回「龍魂杯」の決勝戦で、ともにタッグ王座獲得経験のある現IJシングル王者佐藤光留(42)を下し、同トーナメント初優勝を達成。賞金50万円と、トロフィーを獲得した。

病院から大会映像を視聴している「大将」へ、前日12日から計4試合を勝ち抜くパワフルな姿で「龍魂」を届けた。マイクでは「本当にうれしい。龍魂が宿った矢野啓太。誰にというわけではないけど、これだけは言わせてください。諦めないでほしい。絶対にうまくいくから、諦めないでほしい!」と、叫んだ。最後は3度の「エイエイオー!」で、新木場2連戦を締めくくった。

バックステージでは「本当は隣に大将がいてほしかった。見てもらいたかった…」とこぼしつつも、「まだまだ辞められないね」とさらなる飛躍を誓った。

天龍は今年9月初旬、長年の現役生活による負担で症状が顕著に出たとし、突然死のリスクを避けるために入院していることを公表。「環軸椎亜脱臼に伴う脊髄症・脊髄管狭窄(きょうさく)症」と診断され、同月14日に手術を受けた。現在は頭と首を器具で固定した状態で、リハビリを続けている。