13日に開催されるプロボクシングのバンタム級4団体王座統一戦(有明アリーナ)に向けた記者会見が10日、横浜市内のホテルで開催された。WBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)がWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)と初対面。壇上には世界主要4団体のベルトが並んだ。井上の一問一答は次の通り。

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-試合に向けた心境

「いよいよ、という気持ちでいっぱいです。そして壇上に4本のベルトが並んでいるのをみると、ますますやる気も増します。バンタム級での最終章だなという気持ちです」

-バトラーの印象

「今日、初めて会ったのですが、非常に調子がよさそうです。全体的に優れたボクサーなので、13日は気を抜かず、自分の仕事をやるだけです」

-計量に向けて

「試合前のトレーニングは昨日でいったん終了ということで、疲れを抜いて体重調整します。いつも通り、調子良く仕上がっています」

-ファンへメッセージ

「4団体王座統一戦は自分が待ち望んだ試合でもありますし、ファンの方も、この日本で4団体統一王者が誕生するというところをしっかり目に焼き付けてほしいと思う。必ず試合を見て応援してくれたらと思います」

-4団体統一の意義とは

「この4本のベルトを集めるというのは、バンタム級のナンバーワンを示す、自分にとっては必要なベルトだと思っている。このベルトを4本集めてから、スーパーバンタム級へいくなり、次の試合に向かって行きたいと思う」

-どんな試合をみせたい

「この4団体統一という試合の最後の相手になるポール・バトラー選手ですが、前回の(ノニト・)ドネア選手とスタイルは違うので、12ラウンドをフルに使って闘ってくる選手。自分は倒す準備も、長引いたとしても、そのボクシングに対応する準備はしてきた。KO決着だろうが、判定決着だろうが、ボクシングの素晴らしさを伝えられたらいいと思う。12月13日は、今までにみせたことのないボクシングをみせることもあるとも思いますし、そこはすべてリングに上がった時の直感力で闘いたいと思っています」

-大橋会長が「前回より1・5倍強くなった」と発言したことについて

「技術どうのこうのではなく、精神的に、米国でスパーリングということにすごく意義がありました。1・5倍ぐらいは強くなったのではないかなと思います」

-バトラー陣営はディフェンスに弱点ありと話した

「そうですね、本当にディフェンスに徹底したら、きっと1発ももらわないであろう自信があるので。そこはボクシングですから倒しにいく上で、その中での被弾は少なからずあるので。実はディフェンスが1番、得意なんだというところをみせたい」

-金髪から黒髪になった。その思いは

「よくぞ、聞いてくれました。黒く染めたのではなく、もう本当に元の黒色なんです。その意味というのは4団体王座統一戦に向けて初心に戻って。多分、髪の色を黒くして試合するのは21歳の時なので。髪の毛というのはその時の気分、テンション、気持ちだったりがすべて含まれて表れると自分は思っているので。この4団体王座統一戦というところの意気込みとして初心に返ろうかなと思って黒くしました」

-大橋会長から「スピード、パンチ力が1回から火を吹く」と発言あった

「今のところ、そんな作戦はございません(笑い)」

-やっていけない警戒する点とは何か

「そうですね、非常にテンポが良くて、足が常に動いている選手。そこにテンポだったり、そういったものをもっていかれないように気を付けていきたいと思っています」(おわり)

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